去る、先月は六月三十日の茶会”回帰”にご参加くださいましたみなさま、
ありがとうございました
今回は 画家 木城圭美さんが茶会の為に描いた 古墳 をイメージした作品展示のなかでの茶会でした。
お淹れしたお茶とお菓子です。
●太古の眠り/梨山涎蜜茶 × 檸檬の皮入り白まんじゅう
●永遠の岸辺/砕銀子 × 古代小豆ご飯ユスラウメシロップ寒天のせ
●黄土色のゆめ/岩茶黄観音 × 小桃のシロップ漬け
●回帰/雲南邦威古樹茶 × 塩炊き昆布のしんびき揚げ、塩ソーメン焼き、梅干しジュレ
●紅柄色の証/岩茶小紅袍 × 米粉のういろう、ぜんざい、杏のコンポート重ね
●光ほのかに/月光白2009 × ココナッツのアイスクリームに忍ばせたグレープフルーツとスグリ
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隠居さんより。
1. 明るく揺らめき、気持ちよく夢へと誘う『えんみつちゃ』。入り込む夢へのツナギに、少し、トーンを抑えて、白まんじゅう。お茶との接点には、レモンの皮を白あんに忍ばせました。
2. 古墳の中に入り込んだような湿度と土の香り、そして穀物の甘みに、古代の主食をイメージした、古代小豆ご飯。竹のような器に詰めて、アクセントにはユスラウメシロップの寒天を宝石のようにのせました
3. 鳳凰単叢を思わせる岩茶には、小桃のシロップ漬け。カスタードとスポンジを詰め、今回唯一の洋菓子らしいお菓子でしたw
4. 海藻を思わせるこのお茶には、塩気が欲しいと。3種の塩味のものを。塩炊き昆布のしんびき揚げ、塩ソーメン焼き、梅干しジュレ。お茶漬けの薬味的に。
5. 6月30日に頂くお菓子といえば、水無月。小紅ほうの重量に、合わせて、米粉のういろう、ぜんざい、杏のコンポートを重ねました。
6. 曇り空の夜、淡く白くやわらかな月の光を眺めているような、ロマンチックなお茶月光白。淡い月の光からほのかに感じるスンとした何か。ココナッツのアイスクリームに忍ばせたグレープフルーツとスグリ。何と分からなくとも、お茶との共演には必要な影の立役者でした。
今回のお茶会では、まるで古墳の中にいるような安心感に抱かれ、古墳の中をイメージしたお茶、お菓子で、それぞれが戻る場所を探す異次元の旅に連れて行ってもらえたような、時間を、過ごす事ができました。
木城圭美さんの古墳への思い、絵を描くことの意味を受け取り、古墳のイメージをひろげて、、お茶とお菓子そして、空間全体の空気って、、
出来上がるもんなんだなぁと。
しみじみと、、。
掛け合い創造するというコト、感覚のポイントのナチュラルな一致。
それぞれにチャンネルを合わせるような、ちょっとゾクゾクする快感。
楽しかったな。
お茶会の日の夜は、とても健やかな眠りにつき、あたたかな安心感の中、何が切り替わった7月を迎えました。
ご参加下さいました皆様、誠にありがとうございました。純粋に感じとってくださるお客様に、毎回救われる思いです。
また、次回もお付き合い頂けたら嬉しいです。
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メイクイより。
1.梨山涎蜜茶の蜜のような明るい甘みと白餡の中に居た檸檬の重なりは高音の響きを感じて。
2.古代小豆ご飯と穀物のような風合いの熟茶は何処までも素朴な美味しさ、、を追いかけるように次のひとくちを運ぶ。ユスラウメのシロップが美しいアクセントできらり。
3.フルーティな岩茶に小桃は絶対的な相性を感じます。
4.飲んで食べているあいだ楽し過ぎた組み合わせでした。晒青緑茶の独特な旨味と塩炊き昆布のしんびき揚げ、塩ソーメン焼き、梅干しジュレ、、は、旨味×旨味の相乗的な美味しさでした
5.小紅袍の低音にういろうの重さが丁度よくて、低音のなかにある果実系の明るさを杏のコンポートがさらに。
6.月光白のやわらかな甘みににナッツのアイスクリーム、、のなかに隠れたグレープフルーツとスグリは月の光のやわらかな響きを思わせて。ロマンティックな味わいでした。
あの茶会の日を思い出しますと、身体がじんわりと温まるような感覚になります。
とても幸せで愉しい時間でした
今回、木城さんの古墳への想い、絵を描くことの想い、
隠居さんの 回帰 への想い
それらを受け取った瞬間に茶譜が降りてきました
古墳をイメージして
画面から浮きでたようなかたちは、
古墳の内壁に刻まれた木城さんの生きてる証のようで
そこに茶と菓子と、みなさまが重なって、
空間ができました
ご参加のみなさまにはあるがままを
受け取っていただいて
愉しんでいただいて
心から感謝しております。
また次回もよろしくお願い致します。
ありがとうございました。